2020/02/02 19:12

 今日は、芸術館で鎌倉ゾリステンの演奏を楽しんだ。大ホールのリニューアル以来だ
から、久しぶり。今日のプログラムはモーツァルトのニ長調のディベルティメントとシェ
ーンベルクの「浄夜」、休憩を挟んでヴィヴァルディの「四季」。 
 シェーンベルクの「浄夜」がやはり今日の目玉だろう。僕もこれを生で聴くのが長年
の夢だった。それも、優れた演奏家たちの演奏で。
 さすがにゾリステンを名乗るだけのことはある。名手揃いだから、名演だったことは
言うまでもない。とにもかくにも、ロマンチックで美しい。これはしかし、難曲ですね、
なかなかの。
 シェーンベルクの初期の作品は、後期ロマン派のような感じだけれど、そこはかとな
くすでに後の無調音楽の萌芽も見てとれる。今日はこの曲にかける演奏家たちの熱意も
ひしひしと感じられて、とにもかくにも名演だったと記すほかない。この曲、アマチュ
アの手にはあまるのではないかしら。
 2部の「四季」は何度か耳にしているし、このアンサンブルのCDも持っているので、
聴かずに帰途についた。なにしろ、「浄夜」が凄かったので、なんだか疲れてしまった
のだ。駅ビルのカフェでバスの時間まで休憩。温かいコーヒーを楽しみながら、余韻に
浸った。嬉しい、有難い午後だったな。